popoのブログ

超短編(ショートショート)

噴水広場

夏の強い日差しが、街を照らし出す。

アスファルトからは熱気が立ち上り、

どこか不快なムシムシとした空気が漂っている。

そんな中、街の広場には、ひと際賑やかな光景が広がっていた。

 

それは、子供たちの笑い声。

 

中心には、太陽の光を浴びてキラキラと輝く噴水がある。

子供たちは、水しぶきを浴びながら、無邪気に水遊びを楽しんでいる。

水鉄砲で水をかけ合い、じゃぶじゃぶと水たまりを作り、

その中で楽しそうに走り回る。

 

私は、ベンチに座り、そんな子供たちを眺めていた。

 

彼らの笑顔は、太陽よりも眩しく、私の心を温かくしてくれる。

大人になると、どこか忘れてしまっていた、

何でもないことに心から喜べる、

あの純粋な感情を、子供たちは持っている。

 

水に濡れた髪が顔にくっつき、

それでも気にせず、楽しそうに遊ぶ姿。

泥だらけになった服を気にせず、友達とじゃれ合う姿。

 

見ている私も、子供たちの無邪気さに誘われ、

心が軽くなる気がした。

 

ふと、子供の頃の自分が頭をよぎる。

 

私も、こんな風に、

夏の日に友達と水遊びをしたっけ。

 

泥だらけになって叱られたり、

水鉄砲で水をかけすぎてケンカになったり。

 

そんな些細な出来事も、

今では良い思い出になっている。

 

子供たちは、

未来への希望を象徴しているように思える。

 

彼らは、大人たちが作り出した社会の中で、

新しい価値観を創造し、未来を切り開いていく存在なのだ。

 

噴水で遊ぶ子供たちの姿は、私にとって、

生きる喜び、そして未来への希望を教えてくれる。

 

いつまでも、子供たちの笑顔が、この世界に溢れていることを願う。