中学時代、いつも一緒にいた4人組
ユウ、サクラ、コウヘイ、アオイ。
卒業から10年、
それぞれ別の道を歩み始めた彼らは、
仕事や日々の忙しさに追われ、
次第に連絡も途絶えがちになっていた。
ある日、ユウは中学時代の恩師である先生から、
廃校になる母校の取り壊しが決まったことを知らされる。
それを聞いたユウは、いてもたってもいられず、
かつての仲間たちに連絡を取る。
久しぶりに再会した4人は、
中学時代の思い出話に花を咲かせ、
まるでタイムスリップしたかのような感覚を覚える。
しかし、話が進むにつれて、
それぞれが抱える悩みや葛藤も浮き彫りになっていく。
「あの頃の僕たちは、何にでもなれる気がしていた」
そんな言葉が胸に響いた。
4人はもう一度、あの頃の自分たちを
取り戻すために、ある計画を立てる。
それは、中学時代に叶えられなかった
「ある夢」を、もう一度追いかけることだった。
大人になった今だからこそ、あの頃の夢にもう一度向き合う。
それぞれの想いを胸に、再び走り出す。
4人は廃校になる母校の体育館に集まった。
「この体育館でライブをやろう」
しかし同時に、大人になったからの事情があり、
すぐに実現できるものでもなかった。
ユウは、仕事のプレッシャーに押しつぶされそうになる日々。
サクラは、病院での仕事が忙しく疲労がたまる日々。
コウヘイは、久しぶりの楽器にスランプに苦しむ日々。
アオイは、子どもの世話に追われる日々。
それでも4人は、諦めなかった。
ユウは、ライブの企画を進める。
サクラは、ポスターを作る。
コウヘイは、楽器と音響を準備する。
アオイは、SNSで発信をした。
4人はそれぞれの悩みや葛藤と向き合い、
時にはぶつかり合いながらも、お互いを支え合い、
困難を乗り越えていった。
そして、ついにライブ当日。
体育館には、かつての恩師や同級生、地域の人たちが集まっていた。
「さあ。はじめようか」
緊張と興奮の中、4人はそれぞれの想いを音にのせて、
ステージに立ち、輝きを放つ。
そしてライブの最後に、
4人は中学時代の卒業式で歌うはずだった合唱曲を演奏する。
それは、未来への希望と友情を歌った曲だった。
未来へのトビラ開けて
新しい風を感じよう
恐れずに進めばいい
僕らがいるから大丈夫
歌声が体育館に響き渡る中、4人の脳裏には、
中学時代の思い出が走馬灯のように駆け巡る。
そして、4人は気づく。
あの頃の夢は、形を変えながらも、
ずっと心の中に生き続けていたのだと。