桜のつぼみが膨らみ始めた頃、
僕は待ちに待ったランドセルを買いに、
お父さんとお母さんと一緒にお店に行きました。
お店には、赤やピンク、青や黒、
色とりどりのランドセルがずらりと並んでいて、
まるで夢の中にいるみたいでした。
「どれにしようかな…」
僕は、たくさんありすぎて、
どれにしたらいいか迷ってしまいました。
赤いランドセルは、お姉ちゃんみたいで素敵だし、
青いランドセルは、かっこいいヒーローみたい。
黒いランドセルは、ちょっぴり大人っぽくて憧れるし、
ピンクのランドセルは、かわいいお姫様みたい。
「どんなランドセルがいいの?」
お母さんが優しく聞いてくれました。
僕は、もう一度、お店に並んでいるランドセルを
ゆっくりと見て回りました。
そして、ついに、僕の心を決めるランドセルを見つけたのです。
それは、鮮やかな水色のランドセルでした。
水色のランドセルには、
かっこいい恐竜の模様が入っていました。
僕は、恐竜が大好きなので、一目で気に入ってしまいました。
「ぼく、これがいい!」
僕は、水色のランドセルを指差して、
お父さんとお母さんに言いました。
お父さんとお母さんは、僕の選んだランドセルを見て、
にっこり笑ってくれました。
「よく似合ってるね。」
お母さんがそう言って、
僕の背中にランドセルを背負わせてくれました。
ランドセルは、少し重かったけれど、
なんだかとっても嬉しくて、胸がドキドキしました。
家に帰ってから、僕は、
何度もランドセルを背負って、
小学校に行く練習をしました。
ランドセルを背負うと、なんだか
少しだけお兄さんになった気分がしました。
小学校では、勉強や運動、
楽しいことがいっぱい待っていると聞きました。
僕は、新しいランドセルと一緒に、
小学校に行くのが待ち遠しくてたまりません。
ランドセルを背負うと、
僕はドキドキとワクワクで胸がいっぱいになります。
新しい世界への扉を開く鍵を、手に入れたような気持ちです。
ランドセルは、僕の夢と希望を詰め込んだ宝箱。
これから始まる小学校生活で、
僕はどんな素敵な思い出を作ることができるのだろう。