popoのブログ

超短編(ショートショート)

地球儀

チコは、内向的で恥ずかしがり屋な少女だった。

彼女は新しい環境に慣れるのが苦手で、話すのも苦手だった。

そのため、学校ではいつも一人で過ごし、友達もあまりいなかった。

 

チコの誕生日、両親はプレゼントをした。

 

「どんな願いも叶う魔法のチケット」

 

テーマパークに家族で行くことを提案した。

しかし、チコは人混みが苦手なので、乗り気ではなかった。

それでも両親の熱心な説得に負けて、行くことにした。

 

テーマパークに着くと、チコは驚いた。

カラフルな建物、賑やかな音楽、

そして、たくさんの人々に圧倒された。

 

そして同時に、彼女は不安を感じ始め、

早く帰りたくなった。

 

「大丈夫よ。さあ行こう。」

 

両親は、チコを励まし、

一緒にアトラクションに乗ったり、

ショーを見たりした。

 

時に、魔法の杖に触れ、

時に、ハチャメチャなパーティーに参加して、

時に、大きな乗り物を目にした。

 

チコは、最初緊張していたが、

次第に、アトラクションの楽しさや、

ショーの迫力に引き込まれていった。

 

また、チコは、パークで、たくさんの人々と出会った。

彼らは、チコに優しく話しかけ、一緒に遊んでくれた。

チコは、そんな人たちの優しさに触れ、

少しずつ心を開いていった。

 

あっという間に日が暮れ、

チコは、両親と友達と一緒に記念写真を撮った。

それはシンボルである地球儀での写真。

 

そして、その写真には今までにない笑顔のチコがいた。

 

帰宅したチコは、写真を見ていると、

テーマパークでの楽しい思い出が蘇ってきた。

 

同時に少し寂しくなってきた。

 

彼女は、この一日で、

人との交流の楽しさを学び、

自信を持つことができた。

 

彼女は、ここで出会った人々や、

経験したことを決して忘れないだろう。

そして、また、あの場所に戻りたいと願った。

 

それから数年後、テーマパークの中に彼女はいた。

 

「みんな!こんにちは!」

 

元気いっぱいの声と笑顔で手を振っている。

 

テーマパークは、チコにとって、特別な場所になった。

それは、彼女が内向的な自分を克服し、

人とのつながりを見つけた場所だった。

チコは、新しい自分に出会うことができた。

 

そして今、彼女は素敵な表情で踊っている。