popoのブログ

超短編(ショートショート)

小さな星の王子さま

私は、私の美しいバラを故郷に残し、

たくさんの星を巡り、私はあなた方の星に降り立ちました。

王子と呼ぶ者もいますが、

私はただ、遠い小さな星から来た旅人です。

 

私はたくさんの大人たちに出会いました。

彼らはいつも忙しそうで、

一番大切なことを見失っているように見えました。

数字を数えたり、会議をしたり、

そして最も驚いたのは、彼らが皆、

自分だけの「箱」に閉じこもっているかのように見えたことです。

 

でも、あなた方、子どもたちは違いますね。

あなたたちの瞳は、まだ光を宿し、

「本当に大切なもの」を見つめる力を持っています。


それは、絵の中に隠された羊を見つけるような、

あるいは夕焼けの美しさに心を奪われるような、そんな純粋な心です。

 

私はかつて、美しい花畑を見ました。

たくさんのバラが咲いていて、私のバラと同じように見えました。

でも、私のバラは、私にとって世界にたった一つだけの存在です。

なぜなら、私は彼女に水をやり、風から守り、

彼女の愚痴を聞いてあげたからです。

 

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えない。」

「肝心なことは、目に見えないんだよ」と、

私のキツネが教えてくれました。

 

あなた方も、周りの世界を、

そして人々の心を、どうか心で見てください。

あなた方も、友達との笑い声、家族との温かい時間、

そして小さな命への優しい気持ちを感じてください。

そうすれば、きっとたくさんの素晴らしいもの、

そして本当に大切なことを見つけることができるでしょう。

 

そして、最後に一つ。

あなた方一人ひとりが、自分だけの特別な星を持っています。

その星は、あなたたちの個性であり、夢であり、心です。

どうか、その星を大切にしてください。

そして、その星を輝かせるために、毎日を大切に生きてください。

いつか、もしあなた方が夜空を見上げて、

私の小さな星を見つけたら、どうか思い出してください。

遠い星の旅人が、あなたたちの輝かしい未来を心から願っていることを。

 

あなたたちは、どんな「大切なもの」を、

心で見つけているのかな?