ここは毎日人の行き交う商店街。
毎日同じ景色。同じ光景。ばってんいつも様々な言葉が飛び交う。
「うちん息子、こんなん好きなんよ」「今日は何がうまかと?」「これ安かねぇ」
笑顔や悩む顔を毎日みて過ごす。
うちゃそげん人たちが好いとーけん、精一杯会話ばする。
「そがん薄着で寒かろうもん?」「へっちゃらばい。若かけん。」
「明日の約束は10時やけんね。」「わかっとーばい」
「笑っとかないけん。なんや悲しいと?」「子供が風邪ばひいたけん」
会話ばしては交流ば深めて、元気ばもろうたり元気ばあげたり。
そしてそん行き交う人ば見ては春夏秋冬ば感じ取る。コートば脱ぎゃあ春ば感じて、Tシャツになりゃあ夏ば感じて、ジャケット着りゃあ秋ば感じ、マフラーみれば冬ば感じる。
うちゃこん毎日同じ光景がばり好き!
少しうちが体調崩して店に出らんやったら、次ん日には「大丈夫?」「何かあったと?」とみんなが心配してくれる。
時には「これ飲みんしゃい。」と健康に良しゃそうな不思議な飲み物ばもらう。
でも怪しかけん主人に「これ」ていって、不思議な飲み物ば譲る。
うちゃ優ししゃだけで十分やけん。
ここは、お客しゃんだけじゃなくて、隣んお店も近くのお店も、みんながばり優しか場所。
そげん素敵な場所やけん、時には違う町から観光客がやってくる。
はじめて見るカップルも外国ん人もみんなが温もりに引き寄しぇられる。
時には「ただいま」て見た顔がやってくる。
考える必要もなか。悩む必要もなか。
うちん居場所はここ。うちん源はこん場所。
一生ばここで終えたかばい。それで十分幸しぇやけん!
あんたも早う顔出しに来んしゃい。
それじゃ。待っとーね!
「いらっしゃい。今日は何にする?どれ取ろうかね?」