おばあちゃん:「おい、おめな、もうだんだん明るくなってきたべ。
そろそろ起きて、火をおこしてけろ。」
おじいちゃん:「まだ、ちょっと早いべ。もうちょっとだけ寝かせてくれ。」
おばあちゃん:「ほれ、昨日作った白菜漬け、朝飯に食うべか?」
おじいちゃん: 「お、白菜漬けか。それはいいべ。
それじゃ、ちょっとだけ起きて、白菜漬け食ってから畑行くべ。」
おばあちゃん: 「そうこなくっちゃ。畑には、新しい鍬を持ってけろ。
古いのはもうボロボロだ。」
おじいちゃん:「体力はないべけど、心は若いべ。
おばあちゃん:「心だけじゃなかんだべ。」
おじいちゃん:「なんだ、おめごたえ。」
おばあちゃん:「ほら、火をおこして、朝飯の準備をしなきゃならねえべ。」
おじいちゃん:「わっかった、わっかった。」
おばあちゃん:「ほか今日は、何作ろうかねぇ。」
おじいちゃん:「わっちはな、おめが作る料理がなんでも好きだ。」
おばあちゃん:「おせじだな。」
おじいちゃん:「おせじじゃねえべ。本気だ。」
おばあちゃん:「そうかい。じゃあ、今日はおめが好きな焼き魚にしようか。」
おじいちゃん:「よし、よし。」
おばあちゃん:「ああ、それにしても、今日は寒いな。」
おじいちゃん:「そうだな。昔はもっと寒かったべ。」
おばあちゃん:「そうじゃな。昔は、冬になると、みんなで囲炉裏を囲んで暖を取ったもんだ。」
おじいちゃん:「あの頃はよかったな。」
おばあちゃん:「今もいいじゃないか。」
おじいちゃん:「そうだな。おめがいてくれて、わっちは幸せだ。」
おばあちゃん:「おめもだよ。」
二人は、手を握りしめ、微笑み合う
おじいちゃん:「ああ、やっぱり寒いな。」
おばあちゃん:「わかったって。早く着替えて畑に行きなさい。」
おじいちゃん:「なあんだ、おめは。まあ、行くべ、行くべ。」
おばあちゃん:「あのじじい、いつまでも子供みたいだ。
まあ、元気でいてくれればそれでいいんだけどな。