popoのブログ

超短編(ショートショート)

パパは魔法使い

ある日、小さな男の子、ひなたはパパに尋ねた。

「パパ、なんでママはいつも笑ってるの?」

 

パパは優しく微笑み、

「それはね、ひなたが明るくて優しい子だからだよ。

ママはひなたと毎日一緒にいられて幸せなんだ」と答えた。

 

ひなたは首をかしげた。

「でも、パパもいつも笑ってるよ。」

 

パパは目を丸くして、「そうかな?」と答える。

 

「うん!」

「パパは魔法使いさん?」

「え?どうしてそう思うの?」

「だって、だって、パパはご飯も作るし、一緒に公園行ったり、

 本読んだり…ママの肩もマッサージしてるもん。」

 

ひなたにとっては、パパが魔法使いのように見えていた。

そして、毎日を楽しくしてくれることに気がついていた。

 

パパは、子育てを楽しむことをモットーにしていた。

料理は得意ではないが、ひなたのために新しいレシピに挑戦し、

時にはママと一緒にクッキング教室に通った。

公園では、滑り台を一緒に滑ったり、虫捕り網を持って駆け回ったり、

子ども心を取り戻したように遊びに夢中になった。

 

もちろん、家事分担も積極的に行い、

ママがゆっくりできる時間をたくさん作った。

ママのリラックスできるアロマキャンドルを焚いたり、

お風呂にアヒルのおもちゃを浮かべたり、

小さなサプライズでママとひなたを笑顔にした。

 

ある日、ママはパパに感謝の気持ちを込めて言った。

「あなたと結婚して、ひなたが生まれてきてくれて、

本当に良かった。毎日が楽しくて幸せ。」

 

パパは照れながら、

「僕もだよ。君とひなたがいてくれるから、

僕は世界で一番幸せなパパだよ。」

 

家族3人で過ごす時間は、いつも笑顔があふれていた。

ひなたは、パパとママの愛情をたっぷり受けて、すくすくと成長している。

 

「パパ!こっちきて!」