popoのブログ

超短編(ショートショート)

ミュージシャンのひとり言

ふとした時いつも頭に流れる音楽ってあるよな。

思わず口ずさんでいる歌とか。

 

オレは思うんだ。

「音楽はなくならねぇ」

 

例えば飯って食べちまったら終わり。

みんなで食卓囲んで食べてる時も

食べ終わっちまったら寂しいもんだ。

オシャレだって選んで着て身に着けて。

でも1,2年もったらいい頃合いだ。

髪だってバッチリ決まってるその時が最高の気分。

あとは何だろう・・・

ちょっとロマンチックに花とか。

育つ過程も楽しみだがやっぱ咲いたときだろ。

枯れちまったらちょっと寂しいしな。

 

でも音楽って聴いた時が一番じゃねえんだ。

音楽って人の心に残り続けていくんだと思う。

そしてそこに思い出がのっかる。

もちろんいい思い出ばかりじゃねえんだ。

悪い思い出だって残っちまう。

失恋の思い出や友達との別れとか。

でもそれもひっくるめて音楽は生き続ける。

 

それに人それぞれ好きな音楽があっていいじゃねぇか。

思い出だって様々なんだ。残る音楽も様々だろう。

 

だからこそ、その世界は終わらねぇ。

そして人の心を打ち続ける。

音楽は歳をとってもなくならねぇ。

かわりに歴史を刻み続ける。

思い出を刻み続ける。

 

それが音楽だ!って売れないミュージシャンのオレは思う。

ところで今お前は何を口ずさんでるんだ?