試合時間40分の完全試合。
オールスターチームを結成して挑んだ17戦全敗。
初めてのプロチームで挑んだ16戦全敗。
歴史はそこから始まった。
日本に初めて伝わったのは1872年。
アメリカ人教師が生徒に教えたのが始まりだった。
初めて触る白い球。
初めて握る木製のバット。
初めから真っすぐ投げる者もいれば。
地面にたたきつける者もいた。
ボールが曲がる。
その衝撃は凄まじかった。
やがてそれは楽しみに変わった。
試合をすれば勝利の喜びが、
敗戦の悔しさが、楽しみに変わった。
アメリカの留学から帰った者も加わった。
そして一つ技術を学ぶ。
アメリカの選手が日本に留学に来た。
そしてまた一つ技術を学ぶ。
教わる一人一人が熱心に真面目だった。
上手くなりたい!勝ちたい!
その想いが強くした。
やっと兆しが見えたころ、戦争が始まった。
悔しかった。
一緒に戦っていた仲間と違う形で戦うことになった。
スポーツの素晴らしさに気付いたのは
この頃だったのかも知れない。
やがて戦争が終わり、同時に野球が盛り上がった。
その試合の数々は新しいドラマを生み
人々に感動と勇気を与えた。
あの悔しさを私たちは受け継いだ。
だから強くなった。
そしてまだまだ強くなれる。