popoのブログ

超短編(ショートショート)

パパ

パパ。ありがとう。

いつも私の支えとなってくれて、本当にありがとう。

言葉では表せないくらい感謝してる。

私が幼稚園の時、土遊びで汚れて帰ると

「元気で何よりだ」って笑って声をかけてくれたね。

私が小学生の時、男の子に突き飛ばされたら、私にわからないように相手の家や学校に話をしに行ってくれていたよね。私は気付いていたよ。とても嬉しかった。

私が中学生の時、家に引きこもって、音楽ばかり聴いていると

「ほら。準備で来たぞ」って家の小さなお庭でバーベキューをしてくれたね。

本当はね、夏は蚊に刺されるし、暑いから嫌だったんだよ。

私が高校生の時、好きな人ができたのをすぐ気付いたよね。

でも必死にわかってないフリしてさ。ちょっと可愛かったな。

私が大学生の時、家を出て一人暮らしを始めると、「たまたま出張で来た」とか言って近くに来ては電話くれたね。「もうウザい」って。あの時はごめんね。

パパは私に一度だけ怒ったね。

それは、私がママと口論になって「もう嫌い。かまわないで。出ていく!」って言った時。

「ママに何てこと言うんだ!あゆみを一番理解して、一番大切にしてるのはママだぞ。」

「親は子どもをかまうものだ!いつも心配してくれるママがいる大切さがわからないのか!」

ママも私もすごく泣いちゃって。

心ではわかっていても素直になれなかったの。

でもママだけじゃないよ。パパも私を大切にしてくれている。

私は今、社会人になって、

パパがいるからこそ、私は強くなれるし、自信を持つことができてる。

ママからはたくさんの優しさを教えてもらった。

パパからはたくさんの大切にする気持ちを教えてもらった。

その気持ちが、私に勇気と自信をくれる。

「パパ。」いつもウザいとか。キモいとか。冗談でもひどいこと言ってごめんね。

まだ素直になれない私がいるの。

だって私はいつまでたってもパパの“子ども”だから。

これからもよろしくお願いします。

「大好きだよ。パパ。」