popoのブログ

超短編(ショートショート)

あなたが欲しい。

ネオン煌めく街角、ふと目が合ったのは、

あなた。

 

漆黒の髪に吸い込まれるような瞳。

淡い微笑みに、私の胸が熱くなる。

言葉も無く惹かれ合い、真夜中の待ち合わせを約束する。

 

待ち遠しい時間が過ぎる。

鼓動が速まり、心臓が飛び出しそう。

そして、やっと出会えたあなた。

「もっと強く抱きしめて。」

熱い抱擁、吐息が重なり、情熱の炎が燃え上がる。

「冷えた夜を私の熱で温めたい。」

 

周囲の視線など気にせず、二人だけの世界へ。

抗えない衝動に身を委ね、陶酔する時間。

「愛してる。」

夜明けと共に、私たちは永遠の誓いを交わす。

 

しかし、あなたは妻子持ち。

社会の壁と家族の反対。

様々な障害が立ちはだかる。

それでも。それでも私は、

「あなたがほしい。」

 

私たちは愛を貫く。未来を信じて。

「絶対に諦めない。必ず、君と一緒になる。」

「例え叶わなくとも、私に後悔はないわ。」

 

批判的な恋だとはわかっている。

それでも抑えられない私たちの想い。

やがてその情熱が、想いが、周囲を動かし、結ばれる。

「待たせてしまった。」

その言葉に涙を流す。「あなた・・・」

 

幾多の苦難を乗り越え、辿り着いた幸せ。

幾年経っても変わらぬ恋。

 

私の人生、喜びと愛に満ち溢れている。

「そうよ。私はわがままな女なの。」