照り付ける痛いほどの熱い陽射し。
流れ続ける大量の汗。
のどの痛みを忘れるほどの大きな声。
私のいるこの場所から見える
大きなグランドと観客。
闘う選手たちは真っすぐな目でプレーしている。
そこには他のことを考えることもなく
ただ真っすぐ野球と向き合っている。
一球一球に集中している。
緊張と不安。期待。が私達にも伝わってくる。
私達は息をのむ。
彼たちと向き合い始めたのはチアを始めてから。
それまでは野球に興味はなかった。
いや。
今でも興味あるのかと聞かれたら正直わからない。
でも一人一人にはとても興味がある。
でも一人一人にはとても想いがある。
遅くまで残って練習していた人。
キズやケガを負っても懸命に頑張る姿。
部室で野球について語っていた人。
時にはぶつかり合い、その声が聞こえていた。
授業中に疲れから寝てしまっていた人。
体力のすべてを朝の練習に注ぎ込んだのだろう。
私はチアに入ってから様々な場面を目にしてきた。
それまでは気付かなかったことも、たくさん気付いた。
何より選手全員が真っすぐ懸命に野球と向き合っている姿。
私はその、それぞれの姿に感銘を受けた。
そして勇気と元気をもらった。
いま私は精一杯の恩返し。
「この声が届け」と口を開く。
最後まで精一杯がんばれ!
みんなは私たちの青春そのものだから。