popoのブログ

超短編(ショートショート)

隠れ家

「うー。気持ちいい...。やっぱ最高だな。」

「ああ、本当だよ。無になるよねぇ。」

「最近仕事が忙しくて、ストレス溜まってたんだよな。」

「わかるよ。俺も。」

「こうやって何も考えずに汗を流すと、気持ちが楽になるよな。」

「ああ。疲れをとるにも最適だな。」

「それに、最近は肌の調子も良くなったしなぁ。」

「そうかあ。肌にもいいんだな。

 だからかぁ。女性にも人気なんだな。」

「あれ?誰かと来たのか?」

「ん。ああ。まあ。」

「まあって、あれ? 奥さん?お前・・・結婚した?」

「うるさいな。違うよ。

 たまたま近くで知り合いに会っただけだよ。」

「そうかあ。でも、ちょっといいなあ。」

「何がだよ。それにしても、今日は混んでるな。」

「ああ、本当に。」

 

しばらくの沈黙。

そして、滴る汗。

この汗が俺たちを蘇らせる。

 

「やべぇ。限界。」

「俺も。」

 

俺たちは木製の扉を開け

キンキンに冷えた水風呂に向かう。

 

「おー!!冷たっ!」

「くぅわぁぁ。たまんねぇなぁ。」

 

「よし、もう1セット行こうか。」

「いくかぁ!」

 

「サウナって最高だな!」

「ああ。最高だ!」

 

サウナは俺たちの隠れ家だ。