popoのブログ

超短編(ショートショート)

めっちゃ好きやねん!

初めて訪れた日本は、想像以上に活気に満ち溢れていた。

東京の街並みは、まるで映画の世界のよう。

そして京都の古都は、歴史を感じさせる寺院が立ち並び、

まるでタイムスリップしたかのようだった。

 

旅の終盤、私は大阪を訪れた。

そして、大阪のシンボルである通天閣に登った。

通天閣からは、大阪の街が一望できた。

街の中心部には高層ビルが立ち並び、

その周りには活気ある商店街が広がっていた。

 

展望台を後にしたその時、突然雨が降り始めた。

傘をさす習慣がない私は、

すでに服はびしょ濡れになっていた。

しかし、雨の中、眺める通天閣は、また格別だった。

雨に濡れたネオンサインが光り輝き、

街全体が活気に満ち溢れていた。

 

通天閣周辺で様々な人々と出会った。

親切な笑顔で道を教えてくれたお年寄り、

活気溢れる市場で買い物をする人々、

そして、私の拙い日本語を聞き、

温かく接してくれた若い女性。

びしょ濡れの私に、

何か笑顔で話しかけた若い男性たちもいた。

 

この街の言葉は、またちょっと違っていて、

それでなぜか親しみやすく、

私の気持ちは常に明るかった。

だから私は、寂しさを感じなかった。

むしろ、この雨の日を、

一生忘れない思い出になると感じていた。

 

大阪を離れる日、

私はもう一度通天閣に別れを告げに来た。

そして、いつかまた日本に戻ってくることを心に誓った。

 

「大阪!めっちゃ好きやねん!」

 

こう言うんだと、昨日教わった言葉で

両手を掲げて写真を撮った。