長い年月を重ねた老夫婦。
二人は結婚50周年を迎え、
この特別な日をホテルで祝おうと決めた。
ホテルは二人のために特別な部屋を用意し、
彼らの到着を温かく迎えた。
夫妻はホテルの中庭に広がる美しい庭園へ。
二人で迎えた1年目の結婚記念日は
この庭園を二人で手を繋いで歩いた。
そして今も手を握り合っている。
夜になり、ホテルのレストランで食事を楽しみながら、
50年間の喜びや悲しみ、笑いや涙を振り返った。
すると部屋の明かりが消え、大きなスクリーンに数々の写真が映りだされる。
初めて訪れた時の、どこか照れた二人。
ディナーショーに訪れた時の、喜びに満ちた二人。
息子たちと訪れた時の、緊張した様子の家族写真。
それ以外にも、たくさんの笑顔と喜びに満ちた写真。
そして最後に映しだされたホテルスタッフの映像。
「お二人の愛は、まるで昔から続く美しい物語のようです。
その物語が新たな章を刻み、お二人の心に響きますように。」
そして二人のもとに美しいケーキが。
「心ゆくまでごゆっくりと。」
二人はろうそくの火を消しながら、
これまでの思い出を再び振り返り、
共に歩んできた時間の尊さを再確認した。
翌朝、夫妻はホテルを出る際、スタッフにこう言った。
「このホテルでの一夜は、
私たちの人生に新たな輝きを与えてくれました。」
「ありがとう。」