輝く光と、多くの誘惑が、ここに人々を引き寄せる。
着物を着た女性。タクシーから降りる女性。マスクをした女性。
スウェット姿の若い男性。仕事帰りの働く男性。ちょっと強面の男性。
ダメとわかっていても声をかける男性。居酒屋から出てくる男女。
料亭からは完璧で綺麗な女性と、ゆとりのある紳士的な男性。
この街の始まりは今から。
ここで働くみんなは、自信と輝きに満ちている。
私たちは、全力で人々を楽しませる。
私たちは、全力で人々をおもてなす。
綺麗なドレスに、綺麗なネイル。ヘアースタイル。化粧。
どれをとっても最上級の私がいる。
周りには贅沢に映るかもしれない。周りにはわがままに映るかもしれない。
でもその一方で、時には厳しい状況がやってくる。
プレッシャーに押しつぶされそうになることもある。
激しいストレス。激しくぶつかり合う感情。
私たちは、魅力や外見にフォーカスが置かれがち。
でも内面も同じくらい重要なの。
心身ぶっ壊れちゃうこともある。
バランスを保つのって、とても大変。
それでも私は私なりの夢と目標があるの。
何で夜の仕事なのって?
私はこの仕事に誇りがある。
私と出会った人に楽しい時間を与えられる。
私と出会った人に喜びを与えられる。
私の笑顔や気配りが。私の最高につまらない話が。
最高すぎて逆にウケる。
そうやって私は毎日、特別な瞬間を過ごしてもらえるよう心掛けている。
日常に疲れた時に寄り添える人でいたい。
特別な日を、より特別な日にしてもらいたい。
キレイごとだけじゃなくて、もちろん私もその時間が楽しい。
私だけじゃないの。私も。みんなも。
だから好き。この仕事が。この場所が。
たくさんの誘惑と、たくさんの欲望が、ここにはある。
争いもある。お金もかかる。
それでも私たちはここにいる。
たくさんの“特別”と一緒に。