popoのブログ

超短編(ショートショート)

究極のクッキー

薄暗い厨房で、パティシエの私は、

新しいチョコレートクッキーの開発に没頭していた。

目指したのは、外はサクサク、内はふんわり、

そしてチョコレートがとろけるような食感の

究極のクッキー。

 

試行錯誤を重ねる。

そしてついに理想のレシピに辿り着いた。

はずだった。

 

しかし、いざ焼き上げてみると、

チョコレートは溶けて生地に染み込み過ぎ

期待していた食感とは

程遠いクッキーになってしまった。

 

落胆と焦燥感に襲われる中、

ふと視界に入った、チョコレートバー。

失敗作だった、チョコレートバー。

捨てようとしていた、チョコレートバー。

「そうだ。このバーを溶かしてみたらどうなるだろう?」

 

半信半疑で試してみた。

しかし、チョコレートバーは溶けきらずに

一部がそのまま残ってしまった。

「やっぱりだめか。」

そう思いながら何気なく口にした。

 

ん!?

これは・・・

 

クッキー生地との食感のコントラストが

絶妙なハーモニーを生み出していた。

 

失敗作だった、チョコレートバー。

失敗作だった、チョコレートクッキー。

そのはずだった。

でもこれが奇跡を生み出すことになった。

 

こうして、偶然から生まれたのが、

今では愛される私の「チョコチップクッキー」

 

この経験から、私は大切な教訓を得た。

それは、「失敗は成功のもと」という言葉。

 

どんなに完璧な計画でも、

思い通りにいかないことは必ずある。

でも、そこで諦めずに挑戦し続けることで、

思わぬ発見や革新が生まれることもある。

 

私のチョコチップクッキーは、まさにその象徴。

失敗から生まれた偶然の産物が、

世界中の人々を笑顔にするお菓子へと変わった。

 

私はこの教訓を胸に、

新たなスイーツを生み出していく。