とあるところに、かき氷が大好きなおじいちゃんがいました。
そのおじいちゃんは、ただのかき氷好きではなく、
かき氷を作ることに人生を捧げた人物だったのです。
ある暑い夏の日、
おじいちゃんはいつものように、
涼を求めて山奥の小屋を訪れました。
しかし、小屋の中には誰もいませんでした。
代わりに、一通の手紙が置いてありました。
手紙には、このように書かれていた。
「大切な宝物があるから、ぜひこの場所に来てほしい」
おじいちゃんは、手紙の文面に心惹かれ、
宝物の場所へと向かいました。
宝物の場所は、山奥の洞窟でした。
洞窟の中に入ると、
そこには光り輝く氷の山がありました。
氷の山は、七色の光を放ち、
まるで宝石のように美しいものでした。
おじいちゃんは、その氷の山を見て、すぐに悟りました。
これが、手紙に書かれていた宝物なのだと。
そして、おじいちゃんは、
その氷山から少しだけ削り、かき氷を作りました。
そして、一口そのかき氷を口に入れると、
今まで味わったことのないような、至福の味に包まれたのです。
そのかき氷は、甘酸っぱく、爽やかで、
そして何よりも心が温まるような味でした。
おじいちゃんは、このかき氷こそが、
人生で最高の宝物だと確信しました。
おじいちゃんは、その氷山から削った氷を使って、
世界中の人々に幸せを届けたいと思いました。
そして、その場所にかき氷屋さんを開いたのです。
おじいちゃんの作ったかき氷は、
一つ一つに物語が込められていました。
悲しいことがあった人には、
心を癒すような優しい味のかき氷を。
嬉しいことがあった人には、
その喜びを倍増させる弾けるような味のかき氷を。
人々は、おじいちゃんのかき氷を食べることで、
様々な感情を味わうことができました。
そしていつしか人々は、おじいちゃんのことを
"幸せを運ぶ氷の仙人" と呼ぶようになったのです。
氷の仙人はこう話す。
「どんなに暑くて苦しい日でも、かき氷を食べれば一瞬で涼しくなれる。
人生の苦難も、乗り越えようとする強い意志を持って行動すれば、
一瞬で笑顔の光が差し込むものだ。」と。