popoのブログ

超短編(ショートショート)

name

「太陽」これは俺の名前。

暖かな心でみんなを包み込むように。

お前の未来は明るい。と意味を込め父がつけたらしい。

「花」これは私の名前。

可憐でおしとやか。そして人から愛されるように。

あなたは希望を与えられる。と意味を込め母がつけたらしい。

 

たくさんある名前のなかで両親が悩んだ上につけてくれた。

周りには、かっこいい名前。可愛い名前。がたくさん。

時に自分の名前を嫌になったり、

時に他人の名前を好きになったり。

 

ある日、俺はこう言われた。

「晴れの日には太陽。あなたを思い出す。」

「元気にしてるかなあ。」「がんばってるかなあ。」

「私もがんばらなきゃって。」

ある日、私はこう言われた。

「綺麗に咲いた花を見るとお前を思い出す。」

「負けるなよ。」「頑張れよ。」

「俺も真っすぐ生きていかなきゃなあって。」

 

今日もいつもと同じ朝を迎える。

でも今日は今日にしかない出会いや出来事がある。

俺は今日も自分の名前に誇りをもって生きていく。

私は今日も自分の名前に愛情をもって生きていく。

 

同じ名前の人がいたって

俺にとっては、俺だけの「太陽」

私にとっては、私だけの「花」

みんな!

出会った時は大きな声で名前を呼んで!