popoのブログ

超短編(ショートショート)

希望の声

生まれつき視覚障害を持つ私は、

幼い頃から点字ブロックに支えられて生きてきた。

街を歩き、学校に通い、友達と遊ぶ。

全て点字ブロックが私の道標だった。

 

しかし、ある日、

点字ブロックのない世界にたどり着く。

ここは、想像以上に暗闇だった。

点字ブロックが途切れた途端、私は立ち尽くしてしまう。

 

目の前に何があるのか、どこへ進めばいいのか、

何も分からない。

 

私は不安と恐怖に襲われた。

一人で歩くことすらままならない自分が、

生きていくことができるのか。

すると私の頬を冷たいものが流れた。

 

途方に暮れていたその時、

優しい声が聞こえた。

「困っているの?どこに行きたいの?」

 

幼い女の子の声だった。

私は事情を説明すると、彼女は私の手を優しく握り、

元の世界までの道を案内してくれた。

 

彼女の温かい手と優しい声に、

私は心が救われるような気がした。

そして、初めて点字ブロック以外にも、

希望の光があることに気づいた。

 

その後も、私は様々な人々の支えによって、

少しずつ成長していくことができた。

 

点字ブロックのない道を、白杖を頼りに歩く練習をした。

時には転んで、時には壁にぶつかった。

それでも、周りの人々の励ましを受けながら、

一歩ずつ前に進んでいった。

 

そして、私は大学に進学することができた。

大学では、点字ブロックのない環境にも慣れ、

様々なことに挑戦した。

 

今では、私も社会人として、

立派に生きている。

 

もちろん、困難なこともある。

しかし、あの日出会った彼女の優しさを思い出すと、

どんな壁も乗り越えられるような気がする。

 

私はこれからも、点字ブロックを超えて、

自分の道を歩んでいきたい。

そして、私の歩みが、同じように困難に立ち向かう人々に、

希望の光となることを願っている。

 

私のような人にも、そうでない人にも

点字ブロックは、なくてはならない存在。

しかし、点字ブロックだけで

全ての人が安心して移動できるわけではない。

 

困っている人がいたら、手を差し伸べて助ける。

それは、私もみんなも一緒のことだと思う。

ちょっとした優しさが、誰かの希望の光になるかもしれない。

 

この世界には、まだ多くの課題がある。

しかし、私たち一人一人の努力によって、

より誰もが安心して暮らせる社会を実現できるはずだ。

 

私はみんなに助けられながらも

誰かの助けにもなりたい。

そう思い、懸命に生きている。